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老犬介護は大変!飼い主に聞いた苦労と工夫

今回から始まりました「老犬と暮らし」。第1回目ということで、サイトの運営者である宮内由紀子さんに、飼い犬のはなちゃんとの暮らしについてインタビューをさせていただきました。

高齢になったはなちゃんとの毎日の生活や、高齢のペットを飼っている上で苦労していることなどを、具体的に語っていただきました。さらに、はなちゃんの飼い主としての経験から、ペットにまつわる事業を新しく始めるとのことで紹介していただきます。


はなちゃんと宮内さん

はなちゃんの1日の生活と、高齢になって変わったこと

Qはなちゃんは初めてのワンちゃんと聞いたのですが、犬種と年齢を教えてください。

はなは現在15歳のチワワです。犬の年齢でいうと、かなりの高齢ですが、2年前までは元気に走り回っていました。ただ、やはり高齢ということで病気がちになり、一緒に暮らす上で苦労も増えてきました。そこで、たくさんの飼い主さんと思いを共有するためにこのサイトを立ち上げたのです。

Qはなちゃんを飼い始めたきっかけを教えてください。

私は両親が共働きで、学校から帰るとおばあちゃんの家によく遊びに行っていたのですが、そこには必ず犬や猫がいたんですね。もちろん当時も、家で飼いたいと思っていましたが、アパート暮らしでしたので魚やインコなどしか飼うことができず、学校で飼育係をすることで満足していました。

それから大人になって、結婚をして、そして30代後半になって子供が難しいかなというタイミングでワンちゃんを飼うことを決めたのです。今では本当に自分の子どものように思っています。

Q15歳になった今のはなちゃんの生活を教えてください。

まず毎日の日課になっているのが散歩です。朝と夜に15分ずつくらい外に出かけています。通常は食事で生活のリズムを作るのですが、やはり高齢になってきて食事の量も減ってきています。1日3回、時間になったらあげますが、2回食べてくれたらいい方かなという状況です。

Q高齢になって生活が大きく変わったのは食事の量ですか?

そうですね。それと、活動量が大きく減っています。ご飯の時と散歩の時以外は寝ているという印象です。以前は元気に動き回って、活動量も多く、1日の半分以上は起きていましたが、今は自分の居心地のいい場所でずっと横になっている感じですね。

お散歩のときは元気に歩くので、元気がないというわけではないと思います。ただ体を動かすのが面倒なのかなというように見えますね。

 

食べる量が減っている上に薬を飲ませるための苦労も

Q食事の量が減っているし、食べる回数も減っているのは心配ですね。

高齢のワンちゃんを飼っている方はわかると思いますが、ペットフードの中にお薬を忍ばせている、ということもあります。好物の鶏のムネ肉にお薬を忍ばせて一緒に飲ませたりしていますが、無理に食べさせるわけにもいかず苦労しているところですね。

Qトイレの回数に変化はありますか。

特に大きく変わっているわけではありませんが、昔からトイレシートが汚れることを気にするワンちゃんなので、こまめに替えています。汚れていると自分で畳もうとするんですよね。それから腎臓が悪くなり、もしかしたらトイレの回数が増えるなど変化が出てくるかもしれないので、気をつけて見ています。

Qそのほかに苦労していることはありますか?

小型犬なので心臓への負担が大きくなっています。獣医さんに「なるべく心臓に負担をかけないように」と言われていて、もちろんそのつもりなのですが、やはり知り合いなどに偶然会うとうれしくて走り回ってしまうのです。人間なら抑制できるところだと思うのですが、気持ちが昂るとそれを抑えることが難しくて、その後で具合が悪くならないか心配になってしまいますね。そういう時にどう言い聞かせたらいいのか、自分もまだわかっていない状況なのです。

あと、体が辛いときに「ここが痛い」とか言ってくれないじゃないですか。目がとろーんとして、いつもより具合が悪そうだなと思うけど、痛いところや具合の悪いところを、顔を見ただけでは分からなくて、そこは常に気にしているところですね。夜中に息しているか、いつも確認してしまいます。

 

足が滑らないように床にはフロアマットを

Qはなちゃんと暮らす中で、工夫していることはありますか。

足が滑ると体への負担が大きくなると聞いたので、はながいつも通る場所にフロアマットを敷きました。2年前のことです。それから、部屋の中の扉は常に開けてあり、行きたいところに行けるようにしてあげています。

Qお住まいの状態も、できるだけはなちゃんに合わせているんですね。

そうですね。あと、足が弱くなったので、訪問リハビリの先生に来てもらってリハビリも行っています。筋肉が落ちてしまって足に力が入らなくなってしまったようで、屈伸運動やマッサージなどをしてもらっています。毎日、リハビリができるといいなと思って、私もやり方を教えてもらったのですが、どうも私がやると嫌みたいで、すぐに逃げられてしまいますね(笑)。

Qはなちゃんとの暮らしの中でどういうことに喜びを感じますか。

やはり年を重ねてきて、体もだいぶ辛いと思うんですけど、それでも楽しそうに一緒にいてくれると嬉しいですよね。美味しいものを嬉しそうに食べていたり、体重が増えても嬉しいし。本当にただそこにいるだけで喜びを感じますし、はなの存在そのものが毎日のモチベーションになっています。

はなちゃんのお世話を通して必要とされていることを事業に

Q今までの事業を活かしつつ、ペットに関わる事業を始めると伺ったのですが、簡単に教えてください。

我が家のはなも病院に行く機会が増えましたが、同じように毎回ペットを抱えて病院に行っている飼い主さんをよく見かけるんですね。そこでせっかく軽貨物運送業をしているのだから、それを活かしたことをと思って考えたのがペットタクシーです。事業の詳細についてはまだ詳しく言えないのですが、何よりもペットを動物病院に通わせるのに苦労している方達を救いたいと思っています。

Qペットの通院は大変なんですね。

我が家は毎週注射を打ちに動物病院に行っていますが、歩いて40分かけて行っています。私も大変ですが、何よりその時間、バッグの中に入っているワンちゃんにも負担がかかってしまいます。特に高齢犬を飼っている飼い主は高齢の人も多いんですね。ですからペットタクシーのようなのがあれば、助かる飼い主さん、ワンちゃんがたくさんいると思っています。

Q具体的にはいつ頃からサービスを始める予定なのでしょうか。

軽貨物運送の届出事業になるのですが、当社にはそのノウハウがあるのですぐに始められます。ただし、ペットタクシーが運ぶのは荷物ではなく、ペットです。そのため私を含め、従業員の数名で愛玩動物飼養管理士の資格を取得するつもりで猛勉強しています。資格を持たずにペットタクシー事業を行っている企業もありますが、やはり家族にとって大切なペットを運ぶ仕事になりますので、知見を持って事業を始めたいと思っています。そのため事業開始は来年からということになります。現在は準備を始めている段階で、整い次第、またお知らせしたいと思っています。ぜひご期待ください。