老犬の通院事情、仕事と病院通いの両立どうしてる?
こんにちは。「老犬との暮らし」第3回目のブログ更新です。
老犬と暮らしていく中で、特にお世話になるのが動物病院と獣医さんではないでしょうか。子犬から成犬になると病院に通う回数も減りますが、年齢を重ねると再び動物病院にお世話になることが多くなります。
そこで今回のテーマは、「老犬の通院事情」です。
動物病院や獣医さんとの関わり、仕事との両立なども含め、15歳の小型犬を飼っている飼い主の方にインタビューをさせてもらいました。ぜひ参考にしてください。
記事の目次
病院はワンちゃんの病気に合わせて2つ。緊急時に対応してくれる病院は必須
Q.ワンちゃんが15歳ということで動物病院に行く機会が増えていると思うのですが、どれくらいの頻度で行っていますか?
今は1週間に1回は必ず行っています。小型犬に多いと言われる気管虚脱を患っているのと、足が不自由なのでその悪化を防ぐための注射を毎週打っています。1年くらい前からこの治療を始めていて、状態が良くなって通院しなくなった時期もありましたが、ここ3~4カ月は毎週病院に行っています。
また、心臓が悪いため、その検査をするために年に2~3回は別の病院に行っています。
Q.別々の病院に行っているのはどうしてですか?
動物病院の獣医さんって、人間を対象とするお医者さんとは違って、内科とか、外科とか、皮膚科といったような専門性がはっきりしていないんです。それから、犬も、猫も、小鳥も、うさぎも、亀も全部診ていることが多いんです。
もちろん獣医さんはどの動物に対しても一生懸命に診ていますが、相性というものがありますので、こちらで判断してこの病気の時はこちらの先生、この病気の時はこの先生というように分けて考えています。我が家で言えば、通常は近くの先生に見てもらって、心臓の検査の時は少し遠くなりますが別の先生に診てもらっています。
ペット用の保険には入っているが、治療費はかかるものと思うように
Q.毎月かかる治療代はどれくらいですか?
高齢になって病院に通う頻度が多くなりましたので、正直に言うと治療代がかかります。1週間に1回の通院と毎日の薬代で月に3万円くらいですね。心臓の検査を行うときはその都度、2万円くらいかかりますし、リハビリを行うとさらに治療代は増えてしまいます。ただし、ペット用のCTなど精度の高い検査は、人間と同じようにワンちゃんにも必要だと思っています。変化にも早く気づけますし、おかげでさらに長生きができていると思っています。
Q.ペット用の保険には入っていますか?
ワンちゃんを飼い始めるときに、勧められるままにペット用の保険に入りました。もちろん飼いはじめの頃は病院にかかることも多くなかったので、それほど重要性を感じませんでした。ただ、人間の保険とは違って、高齢になると保険には入りづらくなります。ですので、子犬の時に入った保険にそのまま加入しているというような状態です。
Q.人間の保険のように、貯蓄型や全額補償といった仕組みがペット用の保険ではまだできていないと聞きます
そうですね。病院と連携しているペット用保険というのもあり、その場合は病院が保険の申請などに関してもサポートしてくださると聞いたことがあります。
人間の場合は自分のスタイルに合わせて選ぶことができますが、ペットの場合はそれほど選択肢がありません。ですから保険を当てにはしないで、「治療費はどうしてもかかってしまうもの」と思うようにしています。
片道40分かけて毎週動物病院に。ワンちゃんのためなら歩くのも平気
Q.ワンちゃんが高齢になったことで、仕事やプライベートへの影響はないですか?
我が家は主人と二人暮らしで、そこにワンちゃんがいます。共働きですので、どちらも家にいない時があるのですが、不在時間が長くなりそうな時は動物看護師の資格を持っているペットシッターさんに来てもらっています。
最近はコロナということもあって仕事で帰宅が遅くなることは減ったのですが、それでも帰りが遅くなると気になります。ペットシッターさんにはご飯をあげてもらって、散歩をしてもらいますが、その様子の写真が私の携帯に届くと、安心して仕事をすることができます。
Q.先ほど、2つの病院に行くとおっしゃっていましたが、どれくらいの時間をかけているのですか?
我が家は車での移動はしないので、毎週通っている動物病院は40分かけて歩いています。往復ですと80分ですね。あと心臓の検査の場合は電車で片道1時間掛かる遠い場所にあります。
これは病院選びにも通じるところですが、一度良いと思った獣医さんからはなかなか変えられないんです。毎週通っている動物病院の先生は、何かあったら24時間で対応してくれるとおっしゃってくれていて、そういう獣医さんにずっと診てもらいたいと思っているので、歩くのも平気なんです。
また、心臓を診てくれている動物病院は、以前住んでいた家の近くなのです。そちらに住んでいたときに一度手術をしてもらいましたし、ペット用のCTなど検査機器も豊富に揃えている病院で、画像を見ながらワンちゃんの状態を丁寧に説明してくれます。
人間でも医師によるインフォームドコンセントが重要視されていますが、ワンちゃんはわからないことが多いからこそ、丁寧に説明してくれる獣医さんはとてもありがたいものです。そのため距離は遠いのですが、年に数回ですのでそちらの病院に通わせてもらっています。
良い獣医さんに出会うことで飼い主としての安心感がさらに増す
Q.最後に読者に向けてメッセージをお願いいたします。
獣医さん選びで悩んでいる人は多いと思います。人間だったら「良い先生」とか、「別の先生の方が良い」とか、自分で判断することができますが、ワンちゃんや猫ちゃんは自分で決めることができません。なので、飼い主が雰囲気で感じるしかないんですよね。
それから、飼い主でもペットの病気はわからないことがとても多くあります。「右の脇腹がキリキリ痛い」とか言ってくれないし、「頭がガンガンする」とかも言ってくれません。ただ具合が悪く、ぐたっとしている中で、「◯◯が悪そう」とか、「◯◯を診てみよう」とか、そういうことに気づくのはやはり獣医としての経験や知識、そして直感だと思うんです。
だから、動物の病気に詳しく、そして飼い主を安心させることができるような診断や治療、アドバイスをくれる獣医さんに出会うことが重要です。苦労もありますが、飼い主としてはそれで安心感が得られています。