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14歳のフレンチブルドックを飼う飼い主さんにインタビュー

こんにちは。

老犬を飼う上での心得や知識を共有し、老犬との生活をご紹介するメディア『老犬の暮らし』です。

 

今回は、フレンチブルドックのさくらちゃん(14歳)を飼っていらっしゃる村松さんに、さくらちゃんとの生活についてインタビューさせていただきました。

さくらちゃんとの出会い、そして高齢になった今の様子や日々の接し方などを具体的に語っていただきました。

左側がさくらちゃん、右側がぶーちゃん

 

 

さくらちゃんとの出会い、生活

 

Qさくらちゃんを飼い始めたきっかけを教えてください。

 

もともと、知人が2匹フレンチブルドックを飼っていたのですが、環境の変化で飼いきれないと相談を受け、そこで私が引き取ったのがさくらです。当時はまだ生後半年でした。

 

Q犬を飼ったのは初めてでしたか?

 

私は生まれたときから犬が家にいる環境でしたが、自分が実家を出て、家庭を持ってからは初めてでした。その当時は子供が6歳、4歳、2歳だったので、2歳の娘とは、まるで赤ちゃん同士という感じで、娘にとっても新しく妹ができたようでした。

 

Qどういう風にさくらちゃんを育てましたか?

 

当時、私は専業主婦だったので、子どもがもう一人増えたという感覚でした。トイレやお手などのしつけから教えましたね。さくらが4歳くらいの時に子ども達が小学校に上がって、さくらが一人になる時間が増えたのですが、遊び相手が急にいなくなりかわいそうだったので、もう一匹生後3ヶ月のオスのフレンチブルドッグ、ぶーちゃんを飼いました。ぶーちゃんにとってはさくらがお姉さん代わりで、さくらがぶーちゃんに色々と教えてくれました。ぶーちゃんはオスなのに、さくらの真似をしていたので成犬になってもトイレの時に足を上げなかったんですよ。

 

Q今はどのような状況ですか?

 

ぶーちゃんは一昨年に腫瘍で亡くなりました。大腸に腫瘍があったのですが、日々の生活ではなんの異変もなかったのです。でも、ある時食事を吐いて、尿が褐色になった時がありまして……。おかしいなと思って病院に連れて行った時には腫瘍が大きくなっていました。お医者さんから手術をしても良くはならないし、麻酔をかけるリスクが大きいということ言われ手術は断念しました。病院に行ったその日の夕方には容体が急変してしまって亡くなってしまったのです。本当に突然の出来事でショックでした。

 

高齢になったさくらちゃんとの毎日

Q ぶーちゃん亡き後、さくらちゃんとはどのような生活を築かれましたか?

 

さくらは実は2年前まで4年間実家で父と母と暮らしていました。というのも、祖母が亡くなった時に両親は寂しくなってワンちゃんを飼いたいと思ったようなのですが、これから飼っても最後まで面倒をみきれないからと諦めていたのです。そこで、両親と話をした結果、さくらを両親に預かってもらうことにしました。これまでも頻繁にさくらを連れていっていたのでさくらも両親に懐いていて、私の代わりに親孝行をしてくれました。私たちも週に3~4日は会いに行っていました。2年前に母が体調不良になってきたタイミングで、さくらには我が家へ帰ってきてもらいました。

 

Q さくらちゃんの健康面はどうですか?

 

1年ほど前から耳が聞こえづらくなくなっています。「ご飯食べる?お散歩行く?」という言葉には反応しなくなり、しかし、ペットフードやリードを見るとはしゃぐので、「あれ?聞こえてない?」と気づきました。それからは、さくらとのコミュニケーションにジェスチャーを増やすようにしました。これまでは言葉だけだったので、「おいで」というジェスチャーを教えるなどしてさくらが困らないようにしています。

ご飯も老犬用に変えました。ドライフードを慌てて食べて飲み込んで吐いてしまうこともあるので、お湯でふやかしたりペースト状のものを混ぜたりして、固形のまま与えないようにしています。また、りんごや梨が好きなので、薄めに切ってあげています。お散歩コースはこれまでの半分くらいしか歩けなくなり、帰りはとてもゆっくりになっていますね。14歳になって、さすがにに体力面は落ちているのかなと思います。

 

Q 病院には連れていっていますか?

 

年一回の注射の時に連れ行き、その時に診てもらうくらいですね。耳は聞こえづらくなっているものの基本的には大きな病気もしたことがなく、先生にも、「この子は長生きするよ」と言われています。

 

小さな変化を見逃さない努力を

 

Q これからの心配はありますか?

 

ぶーちゃんの場合は変化に気付くことができずに急変してしまったんですが、その時に、貧血の時は耳の中や歯茎がピンクではなく白くなるのだと、お医者さんに教えていただきました。過去の経験から、さくらのちょっとした変化も見落とさないように、口の中や耳の中もこまめにチェックするようにしています。また、ウンチやおしっこの回数に変化がないかどうかも常に気にしています。

 

Q ワンちゃんを飼ったことで子どもたちにどのような変化がありましたか?

 

子どもたちは、さくらを実の妹のように可愛がり、面倒をみてくれました。お世話をしてあげなくてはならない存在だという認識を小さいながらに持ってくれていて、子どもたちにとっても良い影響があったと思います。

子どもたちが大きくなった今でもグループラインで「ごはんあげたよ」「散歩行ったよ」と毎日報告しあっています。

 

Q さくらちゃんはどんな存在ですか?

 

家族の一員ですね。喋れなくてもコミュニケーションがとれて、私たち家族も癒されています。子どもたちは成長し、就職するなどして次々と独立していきますが、さくらはずっと変わらず小さい子どものような感覚です。

これからもさくらに癒されながら、愛情を注いで過ごしていきたいと思っています。