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老犬がおしっこしないのは病気のサイン?排泄補助の方法も解説

老犬になるとおしっこの間隔が長くなってきて、丸一日おしっこしていないということもあります。しかし、老犬が長時間おしっこをしないという症状は、何か病気を抱えているケースも多く注意しなければいけません。
今回の記事では、おしっこをしない老犬が抱える病気のリスクや排泄方法を徹底解説していきます。

犬がおしっこを何回するのが普通?老犬は?

成犬の場合、おしっこは通常、1日に3〜4回するのが平均的です。12時間以上おしっこをしていなかったら、おしっこを無理に我慢しているか、脱水しているか、何らかの病気を抱えている可能性があります。もし24時間以上おしっこをしていなかったら、我慢しているわけではなく緊急性のある病気である可能性が高いです。命に関わることもあるので、すぐに病院へ連れて行きましょう。
老犬の場合は、上記よりもおしっこの回数が多くなります。10歳ごろになると泌尿器系の機能が低下してしまうので、おしっこを充分に貯めることが出来なくなってしまうためです。うまくトイレが出来ず、おもらししてしまうこともあります。

犬がおしっこをしない原因とは?

尿路結石症、膀胱炎、前立腺肥大、慢性肝臓病など様々な病気が潜んでいる可能性があります。
例えば尿路結石症とは腎臓や尿管、膀胱、尿道等に結石ができてしまう病気です。細菌感染や食事、ストレスなどが原因で発症しやすく、またメスによく起こります。症状としてはおしっこに血が混じっていたり、頻尿や排尿痛があります。この尿路結石症が重症化すると、結石が完全に尿路を塞いでしまい、おしっこが出なくなってしまうことがあります。
また、細菌感染や膀胱結石、膀胱腫瘍などから膀胱炎になってしまうこともあります。最初は頻尿や血尿などの症状がありますが、悪化すると結石や腫瘍が尿路を塞いでしまい、おしっこが出なくなってしまいます。

犬がおしっこをしない時の病院に行く目安は?

犬が長時間おしっこをしていなかったらとても心配になりますよね。もし1日中おしっこをしていなかったり、少量しかでていない場合は、すぐに病院に連れて行かなければいけません。また、おしっこの頻度だけでなく、おしっこの様子にも注意が必要です。
・何度もトイレに行くのにおしっこが出ていない
・血尿が出る
・おしっこにキラキラしたものや石みたいなものが混じっている
これらの症状がみられたら、上記でご説明した病気を抱えている可能性が高いです。何もしないで放置しておくと、他の重大な疾患を引き起こしたり最悪の場合命に関わることも充分あり得ますので、すぐに病院に行きましょう。

排尿を補助する方法

排尿機能が残っている場合

おしっこをしたいものの、トイレまで行けずにおしっこができないケースもあります。このように排尿機能が残っている老犬に対しては以下の方法で自分から排尿させることができます。
・抱っこなどしてトイレまで連れて行ってあげる
・平面にペットシーツを敷いたりする
・人が外からやさしく刺激を与える
・外に連れ出す(お散歩でおしっこをよくしていたワンちゃんの場合)
他にも、おしっこをする体勢に補助してあげるとおしっこできることもあります。
男の子の場合は、股の間から手を入れて、太ももの付け根を内側から支え、女の子の場合は脚の付け根に近い胴体の部分を両側から支えます。

排尿機能が残っていない場合

この場合は圧迫排尿でおしっこをさせます。ただし、この方法は正しく行わなければ犬を苦しめてしまう可能性があります。そのため、必ず獣医師に方法を習ってから行いましょう。
まずは床が汚れないようにペットシーツを敷きます。オスの場合は前の方に、メスの場合は後ろの方に敷くのがポイントです。準備ができたらワンちゃんをその上に寝かせます。リラックスさせながら、膀胱を手で包み込み圧迫します。

注意点として、以下のことに気をつけましょう。
・圧迫排尿を行う場合は膀胱にある尿を出し切る。尿が残っていると細菌が繁殖して病気になってしまう可能性があるため
・過度に膀胱が膨らんでいる時や圧迫してもうまく排尿できないときは、無理に圧迫しないで病院を受診する

おしっこの変化を日頃からチェックしよう

犬のおしっこの変化は他の変化よりも見逃されがちですが、健康状態を知るためのとても大切な手段です。おしっこが長時間でなかったり、血尿が出たり、おしっこにキラキラしたものが混じったりしている場合は、病気が潜んでいる可能性が高いので早急に動物病院に連れていきましょう。特に老犬の場合は、様々な病気にかかりやすいです。おしっこは病気を早期発見する重要な手だての1つですので、もし何か異常が見られたらすぐに病院に連れていきましょう。日ごろからおしっこの回数や量、色、匂いなどをチェックして、異常がみられた際にすぐ気づけるようにしておくことが大切です。

おしっこの色から分かる犬の健康状態

犬の正常なおしっこの色は『濁りの無い綺麗な黄色』をしています。
おしっこの色の変化に気づくためにも、健康状態のいい時のおしっこの色を覚えておくようにしましょう。

黄色が濃くなったり薄くなったりすると注意のサイン

通常時よりもおしっこの色が薄くなったり濃くなったりすると注意が必要です。
明らかに濃い状態が数日続く場合は膀胱炎、尿石症、前立腺炎、腫瘍等が疑われますので動物病院に連れて行くようにしてください。
また、病気によってはおしっこが茶色くなったり、キラキラしたり、全くの無色透明になるなどの変化があります。
血尿でも、おしっこへの血の混じり方も一様ではないためどのような血尿が出ているのか獣医に伝えられるようにしてください。

おしっこは犬の健康を確認する重要なバロメーターです。
今回はおしっこをしない時の対処法をメインにお伝えしてきましたが、おしっこの色も日常的にチェックするようにしてください。